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留学体験談

【大学院】まるさん

<留学体験談> まるさん、修士課程

まるさん 20代男性、 日本帰国後の回想留学体験記

職業(留学前):学生 職業(留学後):高校講師

オーストラリアでの勉強

– – – 勉強している都市、 University の名称、コース、専攻

ニューカッスル

The Univesity of Newcastle

Master of Educational studies TESOL

– – –パッケージプログラム(語学学校+本科、ファンデーション+本科)が必要でしたか?

いいえ

– – – 勉強された都市、University 、コースを選んだ理由

オーストラリアでTESOLのコースを扱っている大学は多く、その中で自分の経験やレベル、そして勉強したい内容に合った大学を選びました。

条件としてはまず以下の3つがありました。

まず、私は教師経験がなかったため、それでも受け入れてくれる大学。
次に、1年で修了する事の出来るコース。(奨学金をもらっての留学で、奨学金の期間が1年間だったため)
そして、理論+実践的な事が出来るコース(教育実習など)

オーストラリア留学ウェブさんにお手伝いしていただきながら、当てはまる全ての大学の授業料や、モジュールなどの詳細をひとつひとつ確認し、結果ニューカッスル大学のTESOLを選びました。 また上の3つに加え、学生寮に入る事が出来る、勉強に集中しやすい田舎環境、コースの中に自分の興味のある「異文化理解教育」もある、という条件も魅力的でした。 大学はまるで「森の中のキャンパス」。別の校舎へ行くために、林の中の小道や小さな橋を通って行ったり、朝はいつも鳥の鳴き声で目が覚めるという素敵な環境でした。


私が受講した授業の内容をご紹介します。

第一セメスター

<Structure of English>

Syntax(統語論)とphonology(音韻論)について学びました。

最初は主にすでに英語学習の際に習った文法についての内容でしたが、徐々に深く掘り下げて学んでゆき、英文や英語の音について詳しく分析しました。オーストラリアの学生ともディスカッションをする事で、第一言語としての英語話者と第二言語としての英語話者とでは言語の習得方法が異なるという事も改めて実感することができました。そして、文法はただのルールではなく、英語学習者の英語表現のバリエーションを増やし、より効果的に英語を習得するとても便利なツールであると思えました。また、英語教師として、日本人にとってより効果的な文法教授を行うべきであると考えさせられもしました。第一言語と英語との違いを構造的にも音声的にも知っておくことで、その言語の学習者にとってよりよい教え方が出来るのではないかと思いました。

<Cultural variation in language learning>

どのように言語と文化がそれぞれ関わっているのか、どのように文化要素が学習者の言語習得に影響を及ぼすのか、と言う事を学びました。また、それぞれの文化やそれに基づいた行動が理論的に枠組みの中に分けられ、文化と関連付けて説明・分析した事もありました。留学生が多く、文化の違いについてのディスカッションは常に白熱していました。文化の違いについて敏感になり、特定の文化の特徴を認識しておく事で、文化摩擦を回避し、摩擦を解決する事が出来るという事を実感させられました。

<Curriculum and methodology> 授業のカリキュラム作成、運営方法

<Testing in TESOL>      テスト意義や作成方法など

理論と実践の両方に基づいた内容でした。レクチャーで学んだ知識を、アサイメントやプレゼンテーション等で実践出来た事がとてもよかったと思います。講師はレクチャーとチュートリアルのバランスを考慮しており、これは自分が将来授業を作っていく上でも重要だと感じました。ほとんどの課題はとても実践的で、自分の将来の生徒やどのように英語を教えるかという事を常に考えさせられるものでした。エッセイの他にも異なる種類の課題があり、実際に授業で使えるような授業案を作ったり、実際に大学のランゲージセンターで作られたテストを分析して改善案を考えたりもしました。また、これらの課題は、より良いカリキュラム作成、教授法、テスト作成をするための理論をどのように実践にうつしたらよいかをじっくり考えるよい機会にもなりました。この2つのコースの講師は教育分野で長年の経験を積んだ中国人の方だったのですが、母国語が通じない国で成功されているということで、英語習得の苦労話に共感が持てたと同時にとても刺激を受けました。

<Intercultural communication>

(異文化間コミュニケーション)

これは 第一セメスターのcultural variation in language learning とよく似た内容で、異なる文化を持つ人々がコミュニケーションをとった時、どのような問題が生じるのかという事をテーマにした文献を読み、教授の講義の後ディスカッションを行うという授業スタイルでした。教授もcultural variationの時と同じで、とてもディスカッションがしやすい雰囲気を作り出してくれる人だったので、常に参加型の授業でした。文化がテーマの授業では必ず日本人や日本文化の話が独特であるという話題が出るため、クラスで唯一の日本人であった私は、説明をよく求められました。前のセメスターでは緊張してうまく言えない事もありましたが、慣れてきてそれが楽しくなってきていました。教授のすすめで授業中に日本文化についてのミニプレゼンをやらせてもらったこともありました。

TESOL practicum 第一セメスターで学んだTESOL curriculum amd methodology の実践版で、10週間のBuddy program (語学学校の生徒を1対1でチュータリング)、20日の教育実習を行い ました。教育実習は、現地の高校に頼んで日本語授業の実習をさせてもらいましたが、日本とは違う生徒の雰囲気や、先生たちの仕事に対する考え方を肌で実感したり、英語で自分の言葉や文化を伝えるむずかしさと楽しさ、言語教育のやりがい等、その期間に様々な事を学びました。自分の授業がまったくうまくいかず生徒がついてこなかった時は、オーストラリアの友達に頼んで、何が悪かったかを分析したり、次の授業でその分析をどう生かすか等をオーストラリア人の目線で教えてもらったりしたりもしました。

<Second language acquisition> (第二言語習得論)

どのように人が母語以外の言語を習得してくか、どうすれば効果的な習得ができるのか、をテーマに講義形式で進められました。少し文献を読んだ後、かなり難しいと感じたので、日本から日本語で書かれた文献を少し送ってもらい、授業の予習としてそれを使いながら勉強しました。最後にはポスタープレゼンテーションがあり、調べた事をわかりやすく説明するために、何度もポスターの構成を練り直したり、説明の順番を熟考しました。満足のいくポスターができあがり、クラスメートの前で発表したのですが、返却してもらえなかったのが残念です。

<English for special purposes>

学習者の仕事や状況に合わせた英語学習を提供するにはどうすればよいかというテーマでした。課題はエッセイとプレゼンテーション、そして最後の課題は、自分で学習者の状況を設定するというものでした。この授業ではプレゼンが思い出に残っています。週ごとに担当の生徒がその週のテーマについて講義をするという形式で、自分が講義の担当の時はプレッシャーがありましたが、とてもやりがいがありました。最終課題では、通訳ガイドを生徒とした場合のカリキュラム作成を行いました。

– – – 都市、語学学校、コースでの良い経験・悪い経験

よい経験:
クラスの人数は5人~20人程度で、出身国は、中国、インドネシア、タイ、サウジアラビア、ドイツ、オーストラリアと様々で日本での大学院では経験できない授業に参加する事ができました.クラス内ではディスカッションやディベート等を行う等皆積極的に参加しなければならなかったため、予習をいかに効果的にするかや発言する度胸などが必要とされ、とても鍛えられました。

悪い経験:
オーストラリアに着いた後、学生用の無料英語レッスンをとれるという事だったのですが、大学スタッフが熟知しておれず、最初のレッスンをいくつか逃してしまいました。また、コースを変更するかどうかで悩んでいたのですが、大学に問い合わせても、担当の方になかなか会わせてもらえず、不安になりました。日本では問い合わせればすぐに正しい情報を職員からもらえる、というイメージがあるので最初は焦りましたが、根気強く待つ事が大切だと感じました。

– – – オーストラリアでの勉強についての評価

大変満足。

留学ウェブさんにも相談させていただいていたのですが、自分の英語力や、自分の実力がコースを修了させるのに十分であるだろうか、とはじまった頃から不安で仕方ありませんでした。

しかし、クラスの仲間、現地の人々など、協力し合える仲間や助けになってくれる人と出会え、その不安も少しずつ解消されていきました。一つずつ終わっていく課題に達成感を感じ、最初のセメスターを終わらせかなりホッとし、セカンドセメスターはかく授業を本当に楽しく勉強する事が出来ました。最後には全ての授業を満足できる成績で終わらせる事が出来ました。

 一番心に残っているのはやはり教育実習です。日本語教育実習をオーストラリアの高校で1か月させていただきました。

オーストラリアでの生活

– – – 住居形態は?

School Domitory

– – – 滞在中に住居を変えたことはありますか?

はい

夏休み中は一度寮を出て、再び次のセメスターのために入寮申込みをしなければなりませんでした。そのため、夏休み期間中は知り合いの家に滞在させてもらったり、旅行に出たりしていました。

– – – オーストラリアで暮らしてみてどうですか?

1年間大学内にある寮に住んでいました。

寮は1つの階に10人or6人が住む2階建ての建物が集まっているEvattHouseでした。他にも、Edwards hall(各階に5人の2階建てがいくつもある寮)や1人暮らしアパートのような寮、といろいろな形態があり、全て合わせると1000人程が大学寮内に滞在しているようでした。

第一セメスターは10人のフロアで、ドイツ、韓国、ベトナムからの留学生と、オージー6人のメンバーでした。私以外はほとんど前のセメスターから住んでいたので、最初なじむまでに時間が少しかかりました。EvattHouseはたくさん行事がある寮なので、階ごとの企画のほかに、寮全体でのパーティや文化祭のような物がいくつもあり、参加ができる時はして他の寮生と交流しましたが、院の勉強にも集中したかったため、断る事も多かったです。大学の学部留学なら、年も他の寮生と近いし、行事ももっと楽しめるのではないかと思いました。

10人のメンバーは一人ひとりは素敵な人柄でしたが、後片付けや騒音など少しルーズな面もあり、ストレスがたまることもありました。

第2セメスターは6人のフロアでした。ドイツ、イギリス、韓国からの留学生、オージー2人でした。少人数だったため、メンバーとより仲良くなれた気がします。得に、オージーの女の子が親切でフレンドリーだったため、いろいろと助かりました。若いオージーの学生は、留学生に興味がない子も多いので、フロアによってはメンバーになかなか溶け込めず、退寮するアジア人留学生も少なくありませんでした。

留学生として精神的に落ち込む事もあるので、同性の現地学生で信頼出来る人がいるというのは心強かったと思います。

騒音やパーティの多さ、片付けのルーズさは相変わらずでしたが、自分もそれに慣れてきて気にならなくなったので、ストレスはたまらずにすみました。

寮の最大のメリットは、学校に近く、いつでも図書館(24時間Open)にいける事でした。大学内の寮なら、セキュリティのおじさんが来るまで図書館への送り迎えをしてくれるため、夜中に図書館に行ったり、夜遅く1時や2時に寮から戻ってくる事もできました。

大学近くの住宅街は治安があまりよくなかったので、夜は外に出れず不安と言っている友達もいましたが、寮ではそういった心配することもなくよかったです。

第一セメスターの後、勉強に集中するために寮を出る事も考えましたが、そのまま残ってよかったと思っています。

<交通アクセス>
大学から街までバスか電車で行くことができました。(バスなら30分、電車なら10分程度)金曜日の夜などは、電車で街に同じ寮のメンバーで飲みに行ったりすることもありました。バス料金は先払いで、市内大人3ドル20セントで、一時間以内であれば乗り換えも可能でした。10回乗れるバスカードを買うと少しお得でした。

<食べ物>
自炊の寮だったため、必要な食材を大学近くのスーパーマーケットで買い、寮のキッチンを他のメンバーとシェアして自炊していました。割高ですが日本食や日本の調味料も手に入り、日本食を現地学生に作ってあげたりすることもありました。

<アクティビティー>
大学内、寮内、では様々なアクティビティーがありました。入学、卒業の時期のパーティや、季節にちなんだパーティ(クリスマス、ハロウィンなど)、大学内で度々行われるフリーバーベキューなど、なるべくいろいろな場所に顔を出し、大学内につながりを作っていきました。また、クラスメイトと車で観光地に行ったり、自転車でニューカッスルのおすすめスポット(海辺は本当に素敵です)をサイクリングしたりもしました。日本人が少ないため、こうして現地の学生や様々な国からの留学生と関わる機会も多かったのではと思います。

また、語学学校に通う日本人学生とも仲良くなり、彼らに手伝ってもらい日本食パーティを企画し、現地の人たちを招待して、日本食、日本の歌などを楽しんでもらったりもしました。

「cultural connection」と呼ばれる、大学院生を対象とした集まりにも参加し、週一度みんなで集まり、ごはんを食べたり、各国の情報、文化をシェアしたりして交流を深めました。寮では若い子達が多かったので、同じ年代や年上の方達と仲良くなれるのも嬉しく、安心感がある居場所でした。このメンバーとも一緒に遊んだり、バーティをしたりしました。